日本の薬剤師の現状とドイツ・アメリカとの違い(後編)

日本の薬剤師の現状とドイツ・アメリカとの違い(後編)

医療分野には<医薬分業>という考え方があります。 「患者の診察」「薬剤の処方」は医師が行います。 医師の処方せんに基づいて薬剤師が薬剤の調剤や投与をすることです。 元々こういった発想は西洋で発生しました。 西洋諸国では昔、国王などの実権を握っていた人たちが陰謀に荷担する医師によって毒殺されることをさけないといけなかったのです。

だから病気を診察したり死亡診断書を書く医師と、薬を厳しく管理する薬剤師に分けていたのです。 現在の医薬分業の考え方は、ここに由来していますが日本の医薬分業制度は諸外国の整備された制度と比較すると貧弱なのは否めません。

医薬分業の発祥地ドイツでは「PTA」「PKA」という職業があります。 PTAは麻薬の取り扱いや品質試験・夜間対応など責任の伴う仕事をします。 その他はほぼ薬剤師と変わらない仕事をし専門的教育を受けた国家資格です。

PKAは主に発注などの事務業務を行います。 こちらも専門的な教育を受けた国家資格なのです。 調剤からOTCの相談まで、日本において薬局薬剤師がもっとも重視する服薬指導までPTAがこなしています。

薬剤師は上記の仕事もしますが、それらの仕事の管理にあたるのが主な仕事です。 病院薬剤部での無菌室での調整も薬剤師がチェックすることになります。 実際の作業を行うのが「PTA」「PKA」といった人たちになります。

ドイツでは10歳頃から大学に行く進学コースに行くかどうかを決定するようです。 高校の成績順で1番か2番のトップクラスのエリートだけが薬学部に入れて費用は掛からず無償です。 医師と同じレベルのスタートになり、薬剤師は大きなステイタスになります。

米国ではどうでしょうか。 医療費がとても高いですから、人々は余程じゃない限り病院には行きません。 軽い病気ならば薬局で薬を買って服用して終わりだから、薬局での取り扱い薬剤の種類は豊富です。

日本ならば病院でないと入手できない薬も市販されています。 取り扱いが難しい薬を手軽に販売できるので薬剤師の責任はとても大きいのです。 患者さまの話をしっかり聞いて適切な薬剤を選ぶことが期待されています。

このように米国でもドイツと同じように薬剤師の地位がとても高いです。 諸外国の薬剤師は強く人々の生活や生命と背中合わせになっているのです。 以上、日本の薬剤師の現状とドイツ・アメリカとの違いについて説明いたしました。 日本の薬剤師業界の将来に期待することは、薬剤師になった人たちが気持ち良くスキルアップできる環境整備ができることではないでしょうか。

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